会社印鑑セットは代表者印・銀行印・角印の3点が基本で、選び方は点数・印面・登記要件の3つの軸で決まります。設立形態によって代表者印の文言が変わり、登記で受理されない印鑑やサイズもあります。
会社印鑑セットは3点が基本、4点にする分かれ目
多くの会社は代表者印・銀行印・角印の3点で、登記から日々の事務まで足ります。3本それぞれの役割を押さえると、過不足なく選べます。
請求書や領収書の発行が多く、事務作業が中心の会社では、3点にゴム印を足した4点が便利です。ゴム印は会社名や住所を手押しできます。角印を複数使う店舗や、役職印・科目印を分ける業態では5点になることもあり、必要かどうかは業務量で判断します。
| 構成 | 内容 | 向く会社 |
|---|---|---|
| 3点 | 代表者印・銀行印・角印 | 多くの会社の標準 |
| 4点 | 3点とゴム印(会社名・住所) | 請求書・領収書の発行が多い事務中心 |
設立形態で変わる代表者印の印面の文言
代表者印の印面は、設立形態によって変わります。株式会社は『代表取締役印』、合同会社は『代表社員之印』です。合同会社を『代表取締役印』で作る取り違えに注意します。種類の構成そのものは株式会社とほぼ同じです。
一般社団法人の印面は『法人代表者印』が一般的で、印鑑届出は代表理事個人の実印で行い、発行3か月以内の個人印鑑証明書を添えます。NPO法人は所轄庁の認証を受けてから法務局で登記する二段階で、印面は『理事長之印』が慣行です。認証の分だけ設立に時間がかかります。
| 設立形態 | 代表者印の印面 |
|---|---|
| 株式会社 | 代表取締役印 |
| 合同会社 | 代表社員之印 |
| 一般社団法人 | 法人代表者印 |
| NPO法人 | 理事長之印 |
登記の手続き上、印面の文字内容に制限はなく、要件はサイズと照合適格だけです。ただし、会社名や役職名を入れる形が慣行として広く推奨されています。
登記で受理されない印鑑とサイズの決まり
押すたびに印影が変わるゴム印やシヤチハタなどの浸透印は、照合に適さないため登記用の印鑑として受理されません(商業登記規則第9条第4項)。会社実印には、こうした印を選べません。
サイズは、辺1cmの正方形に収まるものも、辺3cmの正方形に収まらないものも認められず、実質は1cmを超え3cm以内です(商業登記規則第9条第3項)。丸印・角印とも同じ扱いで、慣行の目安は実印18〜21mm、銀行印はそれより一回り小さく、角印21〜24mm角です。範囲内であればサイズは自由に選べます。
令和3年2月15日からは、オンライン申請では登記所への印鑑提出が任意になりました(法務省)。書面申請では、従来どおり押印と印鑑提出が必要です。提出が任意でも、口座開設や契約では実物の印鑑が要ります。
届け出た印影に不鮮明・欠け・汚れがあると、再提出になることがあります。オンライン届出では解像度が低くて不鮮明だと、原本の提出を求められる場合もあります。
代表者印と銀行印を兼用しない方がよい理由
代表者印と銀行印を1本で兼ねると、その1本を紛失・盗難したときに、第三者が契約の締結と預金の引き出しを同時に行えてしまいます。代表者印は代表者、銀行印は経理が扱う場面が多く、1本だと別々の手続きを同時に進められず、効率も落ちます。兼用は法令で禁止されていませんが、別々に作り、別々に保管する運用が勧められます。
角印は見積書や請求書で、電子印鑑に置き換える動きが進んでいます。電子証明書とタイムスタンプが付いた電子契約は証拠力が高い一方、画像を取り込んだだけの電子印鑑は改ざんに弱いため注意します。代表者印(実印)は電子で代替できず、実物が必要です。
印鑑証明書は登記のあと印鑑カードで取得する
法人の印鑑証明書は、登記のあと決まった手順で受け取ります。法務局へ会社実印を登録する印鑑届出を行い、印鑑カードの交付を受け、そのカードで証明書を取得します(法務局)。口座開設や重要な契約で提出を求められます。
法人口座は、設立登記を終えてからでないと開設できません。登記完了後に登記事項証明書を取り、会社実印・銀行印・代表者個人の印鑑証明書・定款などを揃えて申し込みます。審査には時間がかかります。
設立日から逆算して用意する会社印鑑セット
口座開設は登記後で、審査にも時間がかかります。設立後すぐ動けるよう、印鑑は登記の前後の早い段階でそろえると段取りが楽になります。準備の順番は設立の段取りで確認できます。
当店の会社印鑑3本セットは、代表者印(会社実印)・銀行印・角印の3本に、印鑑ケースと電子印鑑が付きます。素材別の税込価格は次のとおりです。
| 素材 | 税込価格 |
|---|---|
| 柘(あかね) | 6,980円 |
| 黒水牛 | 10,480円 |
| オランダ水牛 | 15,980円 |
ご注文の翌日にお届けできるため、設立日が迫っていても間に合わせやすい構成です。費用を抑えるなら、法人印鑑を安く揃える方法もあわせてご覧いただけます。
よくある質問
- 会社印鑑は3点で足りますか。
- 多くの会社は代表者印・銀行印・角印の3点で足ります。請求書や領収書の発行が多い事務中心の会社は、ゴム印を加えた4点が便利です。
- シヤチハタを会社実印として登記できますか。
- できません。押すたびに印影が変わる浸透印は照合に適さず、登記用の印鑑として受理されないためです。
- 代表者印と銀行印は同じ印鑑でよいですか。
- 別々に作り、別々に保管することをおすすめします。1本を紛失・盗難すると、契約と預金の引き出しを同時に悪用される恐れがあるためです。